疲れ目が引き起こすトラブル

疲れ目には要注意

私たちがよく目の疲れを感じるのは、例えば、時間が経つのも忘れ手元の細かい作業に集中したあとなどです。でもこの疲れには、運動したあとに筋肉疲労で出る筋肉痛のようにしっかりした症状がないので、異常といってもなんとなくあいまいな感じです。そのせいか、自分の疲れ目をそのまま放っておいてしまう人が多いようです。ただの疲れ目だろうと思う症状でも、すぐにでも治療しなければならない目の病気や全身の病気からきている危険信号であることがあります。また、少し休めば改善するくらいの目の疲れであっても、放置しておくと深刻な症状のトラブルに発展してしまうこともあります。

長時間細かい物を見たあとに起こる疲れ目は、目の周りの筋肉をマッサージしたり睡眠をしっかりとることで、ふつうは解消できます。しかし、その都度疲れを解消していかないと次第に症状が重くなります。すると目の疲れだけでなく、肩コリや頭痛、全身のだるさ、不眠など、『眼精疲労』といわれる全身に及ぶ症状があらわれるのです。

目の疲れから起こる眼精疲労

眼精疲労は、目に疲れがたまることで首や肩のコリ、頭痛、微熱が出るなど全身にさまざまな症状を引き起こすトラブルです。目をひどく疲れさせる原因は、いろいろなことが考えられるので特定するのは難しいのですが、次のようなことがあります。

  1. ピントの調節機能が低下することで起こる疲労。
  2. 眼球を動かす筋肉に疲れがたまり、正しい位置に動かせなくなることで起こる疲労。
  3. 目を酷使しすぎて視神経の働きが悪くなることで起こる疲労。
  4. 結膜炎や緑内障など他の目の病気で、目の組織の負担が増すことで起こる疲労。

精神的なストレスが原因となって眼精疲労が起こることもあります。私たちの体の動きは自律神経がコントロールしていて、緊張している時の交感神経と、リラックスしている時の副交感神経がバランスを保ちながら働いています。精神的なストレスが強まると交感神経が興奮して、筋肉が緊張したり血行障害が起こります。そしてこれが目に影響すると、眼精疲労の症状があらわれるのです。また、物が見えにくかったり目が痛むといった眼精疲労による不快感がストレスとなって、さらに症状を悪化させてしまうこともあります。

ドライアイと疲れ目

OA化が急速に進んだ日本では、それに伴うように『ドライアイ』の患者が増えています。文字通り目が乾く病気ですが、目の酷使と慢性的疲労が原因です。パソコンなどのモニターをじっと見つめたままだと、まばたきをする回数が減り、目の表面に涙がじゅうぶんに行き渡らなくなります。涙は角膜の汚れを取ったり栄養を補給したりと目にとって重要な働きをしているので、涙が減ると目の表面が乾き傷つきやすくなって、目の乾きをはじめ、痛みや充血などが起こります。

ドライアイは、日常生活に気をつけることで予防することができます。集中して近くの物を見ないようにする、意識的にまばたきしたり目薬をさして乾燥を防ぐ、人間の体は夜は涙の分泌量が減る仕組みなので夜更かしをしない、できるだけストレスをためず目の負担を減らす、これらのことに気をつけてみましょう。

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