ガンや動脈硬化が発生するしくみ

日本人がガンで死亡するのは当たりまえの時代で、亡くなる人の全体のうち4人に1人以上はガンが原因とされています。人間の体は約60兆個もの細胞からできていますが、ガン細胞は、この多くの細胞の中で増殖を続け反乱者のようになります。ガン化した細胞は細胞分裂して増殖し続けるので、ガンが大きくなるのにはそれほど長い期間はかかりません。

ガンをはじめとする多くの生活習慣病は、活性酸素によって引き起こされることが研究により明らかになりました。活性酸素は細胞膜を破壊して、細胞の核にある遺伝子をとても細かく切断します。その切断されたうちのいくつかのガン遺伝子がガン細胞をつくるように働いてしまいます。

また発ガン物質は、体内でより多くの活性酸素を発生させることが明らかになったのですが、私たちの体内で活性酸素を発生させるものには、ストレスを感じること、タバコを吸うこと、食物に使われる農薬を体内に取り入れることなどがあります。

これらのことから、ガンを抑制するには体内での活性酸素の発生を抑えることが重要となるのですが、さらに、抗酸化物質によって、既にできてしまった活性酸素を消去することがとても有効なのです。

ガンに次いで日本人の死亡原因の多くとなっているのが、心疾患と脳血管疾患です。心筋梗塞や脳卒中の引き金となるのが動脈などの血管壁が硬化してしまうことです。血管壁が硬化する主な原因は、LDLといわれる悪玉コレステロールにあると思われてきました。しかし、実は、この悪玉コレステロールが活性酸素により酸化されてできる『酸化コレステロール』こそが直接の原因となっています。

コレステロールは、細胞膜やホルモンなどを健康に維持するための大きな役割があり、私たちの細胞に欠かせないものです。体内のあらゆる細胞には悪玉コレステロールの専用受容体があり、いっぱいになると自動的に受容体の数を減らして、余分なものは血液中に浮遊させます。活性酸素はそれを酸化して酸化LDL(酸化コレステロール)に変えてしまうのです。この酸化LDLは体にとって害になるものと認識され、マクロファージと呼ばれる免疫細胞が、食べて除去しようと働きます。

ところが酸化LDLが多すぎるとうまく処理できず、マクロファージは食べたものをため込んだ状態になります。そして、それがどんどん大きくなると風船が破裂したように死んでしまったマクロファージが血管中に残り、こうして繰り返されていくうちに、血管内に積み重なって、やがてドロドロした状態になって血液の通り道が狭くなります。これが動脈硬化といわれるものですが、真犯人は酸化LDLです。動脈硬化を防ぐには、活性酸素によって悪玉コレステロールが酸化されないようにすることが重要です。

ルテインやゼアキサンチンはとても強い抗酸化作用をもつ物質ですから、生活習慣病を抑制することが期待できます。

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